加入期間と年金額7/24 報酬比例部分と平15.4前後の期間

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報酬比例部分と平15.4前後の加入期間

老齢厚生年金の「報酬比例部分」の額は、厚生年金加入中の給与(報酬)の平均額に一定の乗率を掛け、それに加入月数を掛けて計算します。これは、障害厚生年金や遺族厚生年金についても同じです。

ところで、以前の厚生年金は、月給(標準報酬月額)に対して保険料が掛けられ、月給の平均額(平均標準報酬月額)に基づく報酬比例部分が支給されていました。会社員の給与には月給と賞与がありますが、賞与は必ずしも支払われるとは限らないため、必ず支払われる月給に基づく仕組みになっていたのでしょう。

平成15年4月これが変わります。社会保険(厚生年金、健康保険)に「総報酬制」が導入されました。賞与に対しても月給と同じように保険料を掛け、賞与込みの平均月収(平均標準報酬額)に基づく報酬比例部分を支給する仕組みに変えたのです。

報酬比例部分と平15.4前後の加入期間

報酬比例部分と平15.4前後の加入期間

改正時点における厚生年金全加入者の平均的な賞与は、月給1に対して0.3という割合でした。たとえば、月給が30万円だとすると、平均的な賞与月額はその0.3に当たる9万円です。年額に置き換えれば、30万円×12月=360万円の月給の0.3ですから、賞与は年間108万円。これが夏冬の2回支払われるとすれば、それぞれ54万円の賞与というわけです。

この例でいえば、総報酬制導入前の報酬比例部分は平均月給の「30万円」に基づきます。一方、総報酬制導入後は賞与込みの平均月収「39万円」に基づきます。これに同じ乗率を掛けると、総報酬制導入後は報酬比例部分の額が多くなってしまいます。

総報酬制の導入は、保険料や年金額を増やすことが目的ではありません。それまで特別扱いしていた賞与を、月給と同じように扱うことが目的です。平均報酬額が30万円から39万円に1.3倍になっても年金額が変わらないようにするため、「7.125/1000」だった乗率が「5.481/1000」に1.3小さくされました。

平成15年4月前後の加入期間がある人の報酬比例部分は、加入期間を15年4月前後に分けて、15年4月前の期間分は「平均月給(平均標準報酬月額)×7.125/1000×15年4月前の月数」、15年4月以後の期間分は「賞与込みの平均月収(平均標準報酬額)×5.481/1000×15年4月以後の月数」と計算し、両者を合計した額とされます。

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