繰上げ5/11 特老厚が支給される世代の繰上げ受給

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特老厚受給者の繰上げ受給

老齢厚生年金と老齢基礎年金は65歳から支給されますが、生年月日によっては65歳前に「特別支給の老齢厚生年金」が支給される人がいます。

昭和28年4月1日以前生まれの男性および昭和33年4月1日以前生まれの女性には、60歳から65歳になるまでの5年間、「特別支給の老齢厚生年金」が支給されます。この人たちは、老齢厚生年金を繰上げ受給することはできません。繰上げ受給できるのは老齢基礎年金だけです。

昭和28年4月2日から昭和36年4月1日までの間に生まれた男性、および昭和33年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた女性には、61歳以後の生年度に応じた年齢から65歳になるまでの間、「特別支給の老齢厚生年金」が支給されます。

たとえば、昭和32年4月2日生まれの男性には、63歳から65歳になるまでの2年間、「特別支給の老齢厚生年金」が支給されます。この人は、63歳前であれば老齢厚生年金を繰上げ受給できます。このときは老齢基礎年金を一緒に繰上げ受給します。63歳以後は、老齢厚生年金は繰上げ受給できません。63歳から特別支給の老齢厚生年金が支給されるのですから、そもそも繰上げ受給する意味がありません。63歳以後に繰上げ受給できるのは老齢基礎年金だけです。

この人が仮に60歳になった月に繰上げ請求をすると、老齢基礎年金の減額率は「0.5%×60月=30%」ですが、老齢厚生年金の減額率は「0.5%×36月=18%」となります。「36月」は、繰上げ請求をした60歳到達月から特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢である63歳到達月の前月までの月数です。

特老厚受給者の繰上げ受給

特老厚受給者の繰上げ受給

これでは、あたかも63歳からの特別支給の老齢厚生年金を3年(36月)繰り上げたように見えますが、繰り上げたのはあくまでも65歳から支給される老齢厚生年金です。それを繰上げ受給したこの人には、63歳から支給されるはずだった特別支給の老齢厚生年金は支給されなくなります。ただし、繰上げ受給をしなければ63歳から特別支給の老齢厚生年金が支給されたことを考慮して、減額率に反映する月数は「36月」とされるのでしょう。

なお、繰上げ受給をする65歳からの老齢厚生年金の年金額は、報酬比例部分と経過的加算額という2つの部分で構成されています。上記の例で「0.5%×36月=18%」減額されるのは報酬比例部分です。経過的加算額については老齢基礎年金と同様に「0.5%×60月=30%」減額されます。

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